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雨の日と月曜日は

Shinya

雨/傘/しずく/カウンセリングオフィスフロローグのコラム

 今年の関東地方の梅雨入りは遅れているようですが、6月は1年の中でも雨の多い季節です。
 雨に濡れた紫陽花の花など、この時期ならではの風情を感じられる楽しみもありますが、洗濯物が乾きにくかったり、体調に影響があったりして、苦手意識を持っていらっしゃる方も多いかもしれません。

 雨の日(と月曜日)の憂鬱な気持ちについて歌われた「雨の日と月曜日は(原題:Rainy Days and Mondays)」という曲があります。1971年にカーペンターズによって発表され、その後も多くのアーティストにカバーされている名曲で、しっとりとした心に滲みいるようなメロディーと声が心に残ります。
 この曲が、こんなにも長い間、世界中の多くの人に愛されているのは、雨の日や月曜日の、ちょっと憂鬱で、やる気が起きないような、そんな気持ちを誰しもが経験したことがあり、共感できるからなのかもしれません。
 この曲の主人公は、自分の落ち込んでしまった気持ちについていろいろと思いを巡らせた後、「自分を愛してくれる人に会いに行こう」と思いついたようです。
 どうにもならないような気持ちを抱えた時に、「あの人に会いに行こう」と思えること、そういう人を見つけて行動できることは、とてもよい対処法であると思います。
 でも、自分の身に振り返って考えてみると、様々な理由や状況から、実際にこの主人公のように行動に移すことは難しいことも多いかもしれません。
 それでも、歌を聞きながら「そうそう、そんな気持ち!」と共感したり、美しいメロディーや歌声を味わったりすることで、憂鬱な気分そのものと少しだけ距離を置いて、客観視する助けになるのではないでしょうか。

 また、ネガティブな印象に注目してしまいがちな雨ですが、視点を変えると別の面も見えてきます。
 雨の音には「1/fゆらぎ」が含まれていると言われますが、この1/fゆらぎは気持ちを落ち着かせる効果があるとされています。生体のリズムは、基本的に1/fゆらぎをしており、人間は五感を通して1/fゆらぎを感知すると、生体リズムと共鳴し、自律神経が整うのだそうです。
 雨音の他にも、心拍音や小川のせせらぎ、そよ風、クラシック音楽などにも1/fゆらぎは含まれているそうです。
 雨の日に眠くなるのは、気圧の変化の影響だけでなく、雨の音に心地よさを感じて、リラックスしているから…という理由もあるのかもしれません。
 時には、雨音に耳を傾けて、そのゆらぎを味わってみるのも雨の日の過ごし方のひとつとなるかもしれません。

 天候は人の力では変えられず、降る雨を止めることはできませんが、止まない雨もありません。
 ご自身に合った程よい雨の日との付き合い方を探してみられるのもよいのではないでしょうか。

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