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“共感疲労”って?

Kurabayashi

共感疲労/秋空とコスモス/カウンセリングオフィスフロローグのコラム

 地震、台風、豪雨などの災害が年々多くなっているように感じるのは私だけでしょうか。
 台風シーズンはこれからが本番と思うと、なんだか気が休まらないという人もいるのではないでしょうか。

 災害だけではありません、事件、事故、戦争などショッキングな情報がそこかしこに溢れています。
 自分が直接被害にあわなくても、日本のどこかの地域や地球のどこかの国で起きたニュースを見て心が揺さぶられる、という人もいると思います。大変だろうなと気の毒に思ったり、どうしてこんなことになるのかと腹が立ったり、自分の身に起きたらどうしようと不安がつのったりする。

 この辛い状況にいる知らない人のために悲しんだり怒ったりするという心の動きは、時として自分自身の心を疲れさせることがあります。心理学ではそれを「共感疲労」と呼びます。

 日常の生活の中でも、教室で誰かが叱られるとまるで自分が言われているかのように感じて緊張してしまうとか、自分のせいではないのに上司の機嫌が悪くてピリピリしていると気を揉んでしまうなど、「共感疲労」にまつわる話しはカウンセリングの中でも耳にします。
 緊張が高まり、頭の中は様々なことを考えてフル回転してしまうのでしょう。すると、帰宅してからどっと疲れが出て、何もできなくて、そんな自分にダメ出しして、ますます気分が落ちてしまう。

 人の気持ちに寄り添ったり、人間関係を円滑にしてくれたりする「共感」は必要ですし大切な心の動きですが、共感力が過度に働いて自分の心をすり減らしてしまうと健康を害してしまうことにつながりかねないのです。

 誰かの心に寄り添うことを大切にしながら、自分の健康を保つにはどうしたらよいか。
 笑ったり和んだりする楽しみを持つようにして、自分をリラックスさせてあげるようにしましょう。秋晴れの日にのんびり散歩するのもリフレッシュになるでしょう。秋の味覚を堪能するのも幸せな気持ちになります。

 疲れやすい、調子が悪い、イライラすると感じたら、心と体を休めてあげることが必要です。うまくネガティブな感情や情報と付き合って、無理せず過ごしていきましょう。

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