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春の嵐

Shinya

花筏/はないかだ/花/カウンセリングオフィスフロローグのコラム

 この春は、例年にも増して天候や気温の変動が大きいように感じられます。
 台風のような強風が吹き荒れたり、晴れた次の日には雨が降ったり、前日との気温差が10度近くあったり…、まるで日替わりのように変わる天気から、風邪を引きやすくなるなど、体調を崩される方も多いかもしれません。

 また最近、気温や湿度、気圧などの変化から体調不良が起きる「天気痛」、「気象病」と呼ばれる不調についても知られるようになってきました。春は、秋と同様、「天気痛」や「気象病」が起こりやすい季節と言われています。
 この「天気痛」、「気象病」という言葉は、病気の名前というよりも、様々な症状の総称、病態を表す言葉として使われているようです。天気の影響を受けやすい病気がもともとあって、天気によってその症状が引き起こされたり悪化をしたりするため、人によって症状は千差万別なのだと考えられます。
 今回は、この「天気痛」「気象病」についてまとめてみたいと思います。

<代表的な症状>
・頭痛
・めまい
・首痛、肩こり
・耳のトラブル
・気管支ぜんそく
・古傷
・心の不調

<考えられる原因など>
 近年の研究から、「天気痛」「気象病」は、外的な気候変動による影響の他、気圧の変化を感じ取る器官である内耳の敏感さ、気圧や温度の変化に対する防御機能を司る自律神経の働きなどとの関連が深いと言われています。
 現代の生活では、冷暖房が普及し、外の天候に関わらず、快適な環境で過ごせることが増えてきました。このため、本来体に備わっている体温調節の機能をあまり使わずに済むことから、体温調節などをコントロールする自律神経の機能が落ちてきているのではないかと言う仮説があります。そして、自律神経の機能が落ちたために、気圧の変動をよりダイレクトに受けてしまい、「天気痛」「気象病」の悪化に繋がっているのではないかと考えられています。

<対処法として>
・内耳のリンパの流れをよくするために、耳をマッサージしたり、手のひらで耳を温めたりする。
・睡眠や食事を規則正しく取り、自律神経を整える。
・天気予報を見て、体の不調の予測を立てる。
・体の疲れやストレスを取る。
・適宜、内服薬を用いる。市販の薬もありますが、不調が長く続く場合や、痛みなどの度合いが強い場合は、病院を受診しましょう。

 現代社会では、「晴耕雨読」という諺をそのまま実行することは難しいかもしれませんが、春の嵐のような大荒れの天気とも、程よく付き合っていく方法を見つけて行ければと思います。

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